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2007年8月30日 (木)

つまんない話

昨日ストラップの強度について書いたので、勢いでちょっと語ってみます。

私が作るモノの基準は、自分が欲しいと思う物です。普段欲しいと思う物(雑貨)は、凄くチープな物だったりもしますが、基本的には「長く使える物」です(いろんな意味で)。形が気に入ったとしても、すぐに壊れそうな物は滅多に買いません。まぁ普通といえば普通ですね。

市販品って、凄く厳しい品質チェックを潜り抜けてきている物がほとんどです。いろんな検査をくぐり抜け、合格した物だけが店頭に並びます(違う物もありますけどね)。でも、手作り品は私の知る限り品質検査はありません。要は作り手の意識の問題です。「手作りだから大目に見てよ」と考えている人もいるかもしれません。色んな手作りサイトを見ていて、画像でしか確認できないのを差し引いても、「え?」と思う物があったりします。逆に、私が作るモノに対してそう感じる人もいると思います。

私の中で「そりゃ売ったらいかんだろー」というものがあります。

・アートクレイシルバー作品

・羊毛フェルトで毛が固まっていない作品

この2つに共通する事は、「強度が足りない」という事。ちょっとしか扱った事がないのですが、アートクレイはほんとに脆かったです。焼成したら大丈夫かと思い、指輪のサイズを伸ばそうと金槌で叩いたところ、見事に折れました。多分1年も着けていたら叩かなくても折れたのではないかと思います。そもそもシルバー999ってどうなの?純粋な銀が脆くて使えないから925とか950がアクセサリーに使われるのでは?

それはさておき、銀に関しては「適材適所」というか、目的によっていろいろ使い分ければいいんだと思います。シャープな線を出したいなら銀板を切って作ればキレイで安くできるし、複雑な形を作りたければロストワックスで作ればいい。手軽に作りたいとか、粘土ならではの質感を活かしたいならアートクレイを使えばいい。何でもかんでもアートクレイで作るのはどうなのかな~・と思うんです。何でもかんでもワックスで作ってる私が言うのも何ですけれど。

羊毛フェルトに関して。よく羊毛でふわふわのぬいぐるみやストラップを見かけます。羊毛フェルトというのは、文字通り羊毛です。形状的にはぬいぐるみに詰める綿みたいな感じ。それを特殊な針でつついて絡ませたり、石鹸水なんかでフェルト化して固めていくんです。ざっくり刺しただけだと、握ったりすると変形します。毛も抜けます。水に浸けたらとろろこんぶみたいになって大変な事になります。写真で羊毛がしっかり一体化していない物(毛の流れが残っているのですぐ分かる)を見ると「それはダメだぁ~!!」と言いたくなります。酷いのになると羊毛を巻きつけて軽く刺しただけ、とか。あれじゃちょっと引っ掛けたら毛が外れてしまいます。

私はかなり邪道な作り方をしていると思うのですが、最低限の強度は持たせているつもりです。形を作るだけならふわふわのままでもいいとは思いますが、粘土でいうと油粘土で作るようなイメージ。どんなにうまく出来ていても、そのままでは長くはもちません。

どちらにしても、写真で見たり、手元に置いて眺める分には何ら問題はありませんが、人の手に渡った後、もしかすると数日で壊れたり、捨てられたりするかもしれません。

どんな物でも、作った物を気に入ってくれて、お金を出してまで買ってくれる人がいるというのは、物凄く嬉しいです。買ってもらったからにはずっと使って欲しいので、可能な限り丈夫に作っているつもりです。買ってくれた人が「手作りだから」と特別扱いしてくれる補償はありません。「安かろう悪かろう」ではなく、ちゃんとしたモノを売りたいです(安くはないですが)。

私が売りに出している銀製品、ストラップに関しては常識の範囲内で扱って頂ければ永く使ってもらえるように作ってあります。ぬいぐるみは多少脆い素材を使っている事はありますが、基本的に飾っておくものとして作っているので、その分には全く問題ありません。万が一汚れた場合も、手洗いに対応できるように作っています(コツは要りますが)。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

こういう内容の日記を書いた事が過去数回。書き終わったところで「何を偉そうに」と思い、都度削除。今日限りで来てくれなくなっちゃう人もいるかもな~・と思いつつ、今日は削除せずに載せちゃいます。

この「自分基準」は、あくまで「強度」に関する事ですので、デザインやら作りがおかしいとかいうのは許して下さい。そういうのは好みの問題だと思うので・・・。

最後に、私の商品がちょっと(かなり?)高いのは、長く使えるので元は取れるよ、という私のメッセージとして受け取って下さい。

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コメント

それ、わかるわぁ。
まめさんの言っているのにかかわらず
布製品でも、すぐにほころびたり、洗ったらもう使えなくなっちゃった~とか、よくありますよね。
まめさんのフエルトはすごくガッシリしていて実物を手にしたときに感心しました。

私のビーズは縛り目をしっかりして、さらにボンド付けするのですが、やはり、ストラップというのは壊れやすいです。
ボンドをたくさんつけると見栄えは悪くなるし、少しにすると
ビーズを引っ掛けてパラパラにしちゃったよ!
とか言われたこともあります。

作者の強度への気遣いもさることながら
使い手の使い方にも・・・なところもあるのかなぁ。

投稿: rudy | 2007年8月31日 (金) 11時59分

まめさん

つまんない話なんかでないし、偉そうでもないです。
大切なこと書いてくれてありがとう。
読んでて感動したし、身が引き締まる思いでした。
とてもいい時期にまめさんと出会え、このコメントを読めたことに感謝しているところです。

実はこの秋、お友達のきもの服の展示会で私のふきんとコースターをおいてくださることになりました。
身近な人にあげるのとは違うのだということ、その品物に代金を頂戴するのだという責任の重さを感じているところです。

「手作りなんだからまあこんなもんか。」って言われるのは
イヤだし、そのレベルでお金をいただくわけにはいかないですものね。

私も試作品で何度も耐久性や色落ち等を確かめ、自身を持って
納品の日を迎えたいと思います。

よいお話をありがとうございました。

投稿: はな | 2007年8月31日 (金) 14時00分

こんちは。まめさんのモノづくりに対しての心意気(?)が、きちんと届くお話しでした。読んでて冷や汗出そうだよ(^^;自分では良いものを使って欲しいと思っているけど、漠然と思っているだけで、きちんと考えていないで、自己満足で済ませている自分が居ます。
思わずPCの前で、背筋を伸ばして読んじゃいました。
でも、まめさんのこういうお話し読ませてもらうと、安心して品物も購入させてもらうことも出来ます。
と、言いながらも今後もあまり変わらないモノづくりをする自分が想像できちゃいます。すみません(^^;

投稿: ぜん | 2007年8月31日 (金) 22時29分

皆さん、嬉しいコメント本当にありがとうございますm(_ _)m

>rudyさん
ストラップって難しいですよね。私がお世話になっているお店で、いも虫のストラップ以外にも何か作って欲しい、と言われているのですが、強度の事を考えるとデザインが凄く制限されてしまうんです。更にフェルトの場合、繊維製品なので汚れの問題もあります。となると、汚れが目立たない色にするか、洗えるように作るか。汚れたからって捨てられたら悲しいですからね。
見た目も強度も両立させるのは本当に難しいですよね。rudyさんにいただいたカエル王子、デザインを殺さず、しっかり作ってあって、「使う人の事考えてくれてるんだな~」と思ったんですが、そんな丈夫なストラップをパラパラにしてしまう人って一体・・・。どれだけ豪快に使ってたんでしょうか?

>はなさん
「お金の重み」を知る事って、凄く大切だと思います。身近な人にあげるモノが適当でいいという訳ではもちろんないですが、知らない人が大切なお金を出してくれてまで買ってくれる、という事に対する感謝の気持ちを忘れなければ、自然とちゃんとしたモノが作れると思います。
私がお世話になっているお店のオーナーさんは、商品に対してとても厳しいです。何度か衝突した事もあります。でも、その方のお陰で「手作り商品」の厳しさを改めて感じました。
自分の商品のせいでお店の信用を落とす事だってある訳です。お客さんからすれば、「まめくま堂」の商品ではなく、「お店」の商品でしかないから。
以前、「お金を貰ったらその時点でプロ」と言われた事があります。技量がどうこうではなく、甘えは許されないよ、という意味だと受け取っています。
そんな事を言ってはいても、やっぱり「趣味でいろいろ作ってます」と言っている私は、まだまだ甘いんだと思います。

>ぜんさん
そんなに深く考えている訳ではないんですよ。ただ、元々「作りの甘い物」が嫌なだけなんです。自分の中のボーダーラインがあって、その基準に達していればいいかな、と。要は私も自己満足です。
長々と語ってしまったのですが、それが実力を伴っているのか・と聞かれると、正直分かりません。要は私のポリシーとしての最低基準であって、それが一般的な基準の上なのか下なのか。上を見ればキリがない、下を見れば腹が立つ。値段に見合っただけの仕事はしているつもりですが、世の中には「そんないい物そんな値段で売っちゃっていいの!?」という人達もいたりするんで、そういう人達からすれば、私の商品は「ダメだろ~」って事になってしまいますので。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆
皆さんにコメントをいただいて、自分もしっかりしなきゃな・と思いました。自分で言っておきながら、本当にちゃんとしてる?と聞かれると「うん、まぁ…大体は」と口ごもってしまいそうです。
こんな話を最後まで読んで下さって、素晴らしいコメントを下さって、本当にありがとうございます。
これからも気合を入れて、気の抜けるようなモノを作っていきますので、よろしくお願いします!!

投稿: まめ | 2007年9月 1日 (土) 02時26分

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